壺中の坩堝

別に暗号文書いてる訳じゃないけど、寺山修司に憑かれて言うなら
「比喩のしたたりで原稿用紙が曇ってしまって肉声が見えない。」


この1時間の感情変動に、私はちゃんと目を向けなくてはいけない。
最終的に自分の戒めをきちんと自分でやろうという事で落ち着いた。
大切な人へ向ける言葉が私に足りないことが経験の問題なら良いな。
自分に跳ね返る物は余しているんだからせめて自覚くらい出来よう。


第一段落
愛情が虫の歯のようにしてその人の心臓を喰っているように見えた。
血は出なくとも甘辛いしくしくとした痛みが繰り返していたと思う。

第二段落
変化を見た目が、暮れてから見ていたのは遠くない未来とそれまで。
想われている事を知ればどんなに、どんなに幸せに満ちるんだろう!
想う人がそれに気がつかないほど無垢だなんて、私は知らなかった。
私はその時確かに、垣根の外に立っているのと同じだったけれども、
どちらを思い描いても溢れて溢れて、指は頬骨からは離れなかった。

第三段落
目前の人がその時何を考えていて、どんな言葉なら心地良いのかは、
汲み取れるものであるはずなのに、全く出来ていない事を反省した。
その時は考えているつもりなのに、後から思いかえしてみると幻想。
結局自分の言いたい言葉をぱらぱら振りまいただけで終わっていて、
駄々流しの感情起伏が優しさもないままにぶつかっていた気がする。
相手が逃げられない状況下で煮えた爆弾を体内で暴発させるように。

帰りも一人で最後までトナカイを引き連れて視線を浴びていたけど、
その露は決定的に違う部分が押し流しているって笑えない事実だわ。

これまで素直だと言って貰えることをすべて鵜呑みにしていたけど、
その単語の表裏を意識してこなかったのをこれ程後悔した事はない。
心臓から走り出して飛び出さないように身体を持って行くのが常で、
口から飛び出した言を後追いで整頓していくのは趣味のようだった。
もっと抑えてもっと堪えて大人の振る舞いを身につけるべきなのに、
私は今日までそれをしない事を寧ろ正しいってどこかで思っていた。

今すぐ誰にも見られず知られずに居る自室の中で消えてしまいたい。
恥ずかしくて思い出したくないなんて言っていたら治らないんだね。




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