一月一日





日差から甘い匂いがする
引き戸に挟み切られるその瞬間にぷつん、と音を立てた

柔く冷やした寒天だった
戸の食い込むさまは寒天
のろりとひしゃげながら彼の焦らしに耐えきれずついに

ぷつん





その寒天は、溶けませんでした。




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