磨かれた中に一つの気泡



菊池寛実記念 智美術館

 藤本能道 〜命の残照のなかで〜 




素晴らしい展示なので、是非足を運んでいただきたいです。
訪れる前から、展示されている器を楽しみにしていました。
それはもちろんの気持ちですが、初めて踏み入れる美術館、
そこに対しての考えを、あまり巡らせていなかったのです。

神谷町、ホテルオークラの瓶覗きの水色にほうと息をつき


涼しい鉄の自動扉
硝子の手摺で降りる螺旋階段


何度でも訪れたい、記憶を反芻したい美しい美術館でした。
照らされた器に涙も浮かびましたが、それは全体の空気に。
展示デザイナーの仕事を、あんなに肌で感じたのは初めて。






「だが、実際にあたると
 すべての考えは蜃気楼のように遠のいていく」 藤本能道

0 件のコメント: