サキ短編集に迎えられて




向こう側に見える、しなだれた夕焼けは

泥のように隣の藍色を浸蝕していきます。
私の愛とおんなし色をしているばかりか、
粘質な密度までそのままに写しています。

遠くの明るい光は今日の昼の日射なのに、
まるで明日を見る様な眼で眺めてしまう。
でもそれは決して暗い心ではありません。

0 件のコメント: